時代が進むにつれて徐々に多様な働き方が注目され、「起業したい!」と考えている方が年齢・性別問わず増えています。
若い世代だけでなく、今では40~50代の起業も当たり前になっており、今では様々な方が起業するようになってきました。
テレワークの浸透などで、以前より起業に対する敷居が低くなったこともあるでしょう。
ただ、「早く起業した方がいい」と感じる方だけでなく、「起業するよりは、今はまだ会社員を続けた方が良いかも・・・」と感じる方もいます。
やはり向き・不向きはありますので、起業への敷居が低くなっているからといって、誰もが今すぐに起業したほうがいいわけではありません。
そこで今回は、起業した方がいい人の5つの特徴と、会社員を続けた方がいい人の5つの特徴についてお伝えします。
【この記事のポイント】
- 起業家と会社員のメリット・デメリットが整理できる
- 起業に向いている人、会社員に向いている人両方の特徴がわかる
- 自分が起業するか、会社員を続けるかヒントになる
- 起業する場合と、会社員を続ける場合の心構えがわかる
目次
起業家と会社員のメリット・デメリット
最初に、簡単に起業家と会社員のメリット・デメリットについて以下の表にまとめます。
起業家 | 会社員 | |
安定した給料・ボーナス | × | 〇 |
収入が青天井 | 〇 | × |
社会保険・厚生年金が半額 | × | 〇 |
福利厚生 | × | 〇 |
確定申告や事務作業の手間 | × | 〇 |
税金対策ができる | 〇 | × |
人間関係を選べる | 〇 | × |
時間や場所の自由 | 〇 | × |
会社の名前で仕事できる | × | 〇 |
自分で何でも決められる | 〇 | × |
仕事が用意されている | × | 〇 |
組織の縛りがない | 〇 | × |
起業家と会社員には、各々相反するメリットとデメリットがあるため、起業家に向いている人と会社員に向いている人で傾向が分かれます。
これらを踏まえ、次からは会社員を続けた方がいい人と、起業した方がいい人の特徴についてお伝えします。
会社員を続けた方がいい人の5つの特徴
まずは起業するのではなく、会社員を続けた方が力を発揮できる人の特徴についてお伝えします。
起業にも起業の良さがあるように、会社員にも会社員の良さがあります。
最近は一部の業種を除けばテレワーク化も進んでおり、「毎日満員電車に乗って通勤」「拘束時間が長い」などのデメリットが薄れています。
「今の会社の仕事が嫌だ」「キャリアアップしたい」ということであれば、転職すれば良いだけかもしれません。会社を辞めなくても社内異動で済むこともあります。
そのため、会社員が嫌だからといって消去法で独立起業を選ぶことはおすすめしません。今は会社員を続けるにしても、多様な選択肢があります。
では、具体的にどんな人が起業よりも会社員の方が力を発揮できるのでしょうか?
頼れる人が身近にいる方が力を発揮できる
会社員と起業家の大きな違いは、一緒に働いている同僚や先輩がいるかいないかという点です。
会社員であれば、仕事で悩んでいることや分からない点が出てきたら、すぐに同僚や先輩に質問したりアドバイスをもらえたりします。
起業してみるとわかりますが、頼れる人が身近にいるというのは、とても心強いものです。
独立起業すると、身近な同僚や先輩がおらず、ある程度自分で決めなくてはならなかったり、頼れる人を自分で探したりしないといけません。
「人間関係が良好である」という条件はありますが、同僚や先輩の存在は、日々の仕事で大きな支えになっているのです。
「付き合う人を自分で自由に決めたい」というより、「どこかに所属していたい」という気持ちの強い方は、会社員の方が向いているでしょう。
自分が苦手な人ともうまく渡り合える
会社員は身近に頼れる同僚や先輩が身近にいるとは言っても、すべての人が頼れる存在というわけではありません。
なかには分からないことを質問しづらいような人もいます。聞いたら怒ってくるような人もたまにいます。
その他、一緒に仕事をしていてもうまく嚙み合わないような人もいます。
もちろん、このような苦手な人が身近にいるということはストレスになるでしょう。
しかし、この苦手な人ともうまく付き合い、ストレスを最小限にしながら仕事ができる人もいます。
「相手の立場に立って考える」「否定しない」「すぐに流されない」「適度な距離を保つ」など、苦手な人とうまく渡り合う方法はたくさんあるのです。
組織の中にいても、人間関係のストレスを最小限にできる力のある人は、会社員を続けても大丈夫でしょう。
しかし、苦手な人とうまく渡り合う力は、起業してからも強く威力を発揮します。
起業して「何か嫌だな」「居心地が悪いな」と思う人と出会っても、実は「とても良い仕事をしてくれる」「実は相性の良いお客様だった」ということはあります。
会社員を続けるにしても、起業するにしても、「人とうまくやっていく力」は身に付けた方が良いでしょう。
組織のルールの中で自分の力を発揮できる
起業を考えている人のなかには、「組織のルール」というと、どこかネガティブなイメージを持つ人もいるでしょう。
しかし、会社組織のルールは決して悪いものではなく、基本的には社員が動きやすいように整備されているものです(もちろん、改善の余地が多いルールもあります)。
組織のルールや方向性を理解し、そのなかで自分の力を発揮できるようであれば、会社員の方が合っているでしょう。
逆に、組織のルールに縛られず、自分自身で道筋を決めていった方が力を発揮できる人もいます。そのような人は起業した方がいいでしょう。
会社の仕事で思う存分力を発揮できる
会社員であれば、会社側で自分の仕事や役割を用意してくれます。
当然ながら、起業すれば自分でお客様のニーズをつかんで仕事を作り出さないといけませんが、会社員にはそれがありません。
会社側で仕事や役割が用意されているというのは、かなり大きなメリットです。
もし、会社側に決められた仕事で集中して結果を残し、自分らしく働くことができれば会社員に向いているでしょう。
オン・オフをはっきりとさせたい
会社員は、「平日は仕事で土日祝日が休日」など、オン・オフ」がはっきりしています。
起業すると、この明確な区分がなくなりますので、自分で決めないと、毎日休まず仕事したり、逆にいつまでもダラダラと過ごしたりしてしまいます。
また、起業するとオン・オフがはっきりしない分、常に仕事のことが頭から離れないなんてことになりかねません。
一方で会社員は、良くも悪くも強制的にリセットされます。
もちろん、会社員でも残業して夜遅くまで働くことがありますが、残業代は支払われますし、会社から出れば完全にプライベートな時間です。
後述するように、起業家でも自分で休日を設定しようと思えばできます。
しかし、強制的に休日を用意されるとメリハリがあるということであれば、会社員の方が合っているかもしれません。
起業した方がいい人の5つの特徴
次に会社員を続けるよりは、起業した方が自分の力を思う存分発揮できる人の特徴をお伝えします。
会社員には、会社員だからこそできることもあれば、起業しなければどうしてもできないこともあります。
会社組織のなかでは悶々としていた人が、起業した途端生まれ変わったように活躍し続けるケースはたしかに多いです。
やはり、会社員と起業家ではメリットとデメリットが違うので、求められる資質や向いている性格は全然違うところがあります。
では、具体的にどんな人が起業した方がいいのでしょうか?
人間関係を自分で決めたい
会社員であれば、身近に相談できる同僚や先輩がいるメリットはある一方で、自分で一緒に働く同僚や先輩を決めることができません。
会社員の悩みで一番深刻になりやすいのは、社内の人間関係です。人間関係を自分で決められないのは、時に大きなストレスを伴います。
一方、独立起業すれば、仕事上の人間関係を自分で決めることができます。
嫌いな人とは一緒に仕事をしなければ良いだけですし、お客様も自分で選ぶことができます。
「会社の人間関係が嫌だから」という理由で安易に起業はおすすめしませんが、付き合う人を自由に決めたいという方は、やはり起業に向いています。
実際に会社員時代は人間関係で悩んでいた人でも、起業した途端に人とうまく渡り合えるようになったというケースは多いです。
ただ、起業家は会社側で同僚や先輩を用意してもらえない分、うまく人の力を借りる力が求められます。
「人とうまく関われない」=「起業に向いている」ではないという点に注意しましょう。
組織の規則に縛られることなく、何でも自分で決めたい
独立起業してしがらみがなくなるのは人間関係だけではありません。
ビジネスの内容、働く時間、場所も自由に、あなたのやりたいように決めることができます。
そのため、「組織に縛られるのはもう嫌だ!」と衝動的に会社を飛び出して起業する人もいますが、そこに大きな落とし穴があります。
自分がすべて決定権を持つということは、自分自身にすべて責任があるということです。
自分が決めたことで、たとえ失敗したとしても、会社員時代のように会社が責任を取ってくれることはありません。
起業家には、自律(自分を律する=自分をコントロールする力)が強く求められるのです。
他責思考だったり、自分で時間管理ができなかったりすると、起業しても到底長続きしません。
それでも「何でも自分で決めたい」という方ことであれば、起業してもいいかと思います。
自由には、常に責任が伴うということを忘れないようにしましょう。
会社の中で自分の実現したいことがない
会社が決めたルールのなかで、やりたい仕事ができているのであれば、会社員を続けても良いでしょう。
しかし、会社の中で自分の実現したいことがなく、異動しても転職しても変わらないのであれば、起業を考えるタイミングかもしれません。
起業すると、良くも悪くも自分でニーズのある仕事を作らないといけませんが、その分自分がやりたいことを早く実現することができます。
「起業」は、「組織に縛られない」「時間も場所も自由」「収入が青天井」というメリットだけでなく、速いスピードで自己実現が可能なのです。
もし、「これは絶対にやりたい」という気持ちが強いのであれば、起業を視野に入れるといいでしょう。
仕事する時間や場所が限られている
妊娠、子育て、介護などで仕事ができる時間や場所が限られている場合は、自分で時間や場所を決められる起業も選択肢のひとつです。
ただ、最近は働き方改革などの影響で、柔軟な働き方に対応できる企業も増えてきていますし、主婦などを積極的に採用する企業も増えています。
そのため、自由に働く時間や場所を決められるという理由だけで、一概に起業した方がいいとは限りません。
仕事する時間や場所が限定されているといっても、今では多様な選択肢がありますので、起業も含めて自分の最適な働き方を見つけていきましょう。
自分でリフレッシュの時間を作れる
会社員は土日祝日、GWなどが用意され、ある意味強制的にリフレッシュすることができますが、起業するとそれがありません。
そのため、先ほどもお伝えしたように、起業家は自分で休みを決めないと、毎日のように働き続けることになってしまいます。
しかし、自分自身をコントロールすることができる方ならば、自由にリフレッシュする時間を作ることができます。
例えば会社員が普段働いている平日に休みを入れたり、GWからずらして大型連休を取ったりすることができるのも起業家のメリットです。
オンとオフがはっきりしない一方で、旅行中でも空き時間に仕事をすることができるなど、時間の融通が利きやすくなります。
朝方の人は早朝から仕事を始めて、午後はプライベートの時間に充てたり、夜型の人は午後から仕事を始めたり、自分に合った仕事時間を作ることも可能です。
起業家だからといって、毎日猛烈に働いている人ばかりではありません。
プライベートの時間を大切にしながら、自分のペースに合わせて成功した起業家も多いのです。
【まとめ】自分にとって最適な道筋をじっくり考える
以上、起業した方がいい人と、起業しない方がいい人の特徴をお伝えしました。
【会社員を続けた方がいい人】
- 身近に相談できる相手がいると力を発揮できる
- 苦手な人ともうまく付き合うことができる
- 組織のルールの中で思う存分仕事ができる
- 会社が用意した仕事で自己実現できている
- オンとオフをはっきりさせたい
【起業した方がいい人】
- 付き合う人を自分で選びたい
- 何でも自分の意思で決めたい
- 速いスピードで自己実現したい
- 仕事する時間や場所が限られている
- 休日を自分で決めたい
もちろん上記に当てはまるからといって、必ずしも「起業した方がいい」とも一概に言えませんし、「会社員を続けた方がいい」とも言えません。
もし今すぐ決められないのであれば、いきなり起業するのではなく、副業から始めて起業の向き・不向きを判断することもできます。
焦らず時間をかけても良いので前に進みながら、「自分は起業した方がいい」「会社員の方が合っている」を判断するようにしましょう。
起業の心構えについては、以下の記事も併せてご覧ください。
【関連記事】月収7桁・売上5倍など、起業に成功した女性が必ず持っている5つの共通点
【関連記事】起業したいすべての女性に伝えたい!成功に欠かせない9つのマインドセット
ぜひ本記事を参考にして、起業するにしても、会社員を続けるにしても納得した判断ができるきっかけになれば幸いです。
▶【無料プレゼント】超★起業準備14のSTEP動画を手に入れる
COMMENT